ジャパンＣのディープインパクトは、いつも見ていたディープより、首の肉の付きが細く、何だか２歳の冬にでも戻ったような、不思議な若さが印象的だった。

　しかし、馬体重が示す通り、細く造りすぎるくらいのギリギリの仕上げ。

　もしかしたら、落とし穴があるかもしれない。

　一方のハーツクライは、威風堂々。

　さすが歴戦の古馬という押し出しで、パドックを周回。

　ただ、見る人によっては、気合不足にも感じるかもしれない。

　大歓声に掻き消され、返し馬に入った際に、ノドが鳴るかどうかも確認できない。

　さて、どちらが「普通」に全能力を出し切れるのか…。

　なんて、そういうワタシは、ウィジャボードが２着に来さえすれば、万事めでたし。

　コトコトしたキャンターだが、大丈夫。

　あれなら走る。

　半分馬券が的中した気分でスタートを待っていたら、ありゃりゃ。

　ディープが最後方なのはわかるとして、ウィジャボードが、なんでその一頭前のブービーの位置にいるのよ。

　デットーリは、ディープと五分の叩き合いに持ち込めるとでも思っているのか？

　それはそれで、凄い自信とプライドですが、どう考えたって、ディープの瞬発力の方が上だよ。

　まずいよ、まずい。

　直線入り口で、前がちょっとカベになったりして、もっとまずい。

　12万の大歓声に驚いたのか。

　直線半ばで、ディープがヨロヨロ。

　いまじゃ。一気に差を詰めろ！

——と叫んではみたが、やっぱエンジンが違いすぎる。

　それでも、オニのような形相でゴール前まで懸命にデットーリが追う。

　ところが、内からスルスルとドリームパスポート。

　東京コースは、一瞬の脚しか使えないハズなのに、そうだ。

　Ｃコースだから、インがいいんだよな。

　わかっちゃいるが、何とか２着にウィジャボードが来てくれんもんかねと思ったが、うう。

　３着だよ…。

　なんて、レース後のインタビューの、

身体中が涙でいっぱい。

 　池江サンの表現の巧みさは、思い悩んだ日々の重さゆえの言葉なんでしょうね。

　よかったなぁ。

　ディープに池江サンに武クン。

　しかし、ディープの弱点を、改めて確信したワタシ。

　有馬記念の勝ち馬が、バチンと頭に映っているが、ディープを対抗に落とす勇気が、果たして気の小さいワタシに、あるんでしょうかね（笑）。

　ＪＣを終え、半分正月気分。

　阪神ＪＦと、暮れの中山・阪神の有力２歳馬のアレコレは、続きをクリックしてね。

　



　【丹下厩舎・調教主任】　ｂｙ・藤原有貴

　さあ今週は２歳牝馬の頂上決戦、阪神ジュベナイルフィリーズ。
　調子が明暗を分けやすい２歳牝馬だけに、追い切りの動きは要チェック！
　では、登録馬の動きを早速見てみましょう。

　【阪神ジュベナイルＦ】

　“栗東・坂路コース”

　◎アストンマーチャン　（石坂厩舎）
　　　53.5  38.6  25.0  12.2　　
　開門してすぐに登場。
　楽な手応えから直線を向くと、グイグイと加速。
　ラスト１Ｆ、１２秒２は、本日の２歳では№１。
　先週も同様に動いており、状態はまさに絶好調で間違いありません。

　●ジーニアス　（安田隆厩舎）
　　　52.8  38.7  25.6  12.9

　●スマートカスタム　（大久保龍厩舎）
　　　52.5  38.4  25.1  (計不)

　●ローブデコルテ　（松元茂厩舎）
　　　54.4  38.5  24.9  12.7

　●アマノチェリーラン　（湯窪厩舎）
      52.3  38.0  25.0  12.5

  ●テンザンコノハナ　（松永昌厩舎）
　　　54.0  38.3  25.2  12.8

　“栗東・Bコース”

　●バクシンヒロイン　（田所秀厩舎）
　藤岡　80.2  64.9  50.3  37.5  11.5  ７分　馬なり

　“栗東・Ｃウッドコース”

　●ウオッカ　（角居厩舎）
　四位　69.3  54.1  40.0  12.5  ７分　馬なり
　３頭併せ　外　アルヴィス（阪神ＪＦ登録）を1.5秒追走　１馬身先着

　●ストラテジー　（太宰厩舎）
　太宰　83.7  66.5  52.2  38.9  12.8  ６分　馬なり

　“栗東・Ｄウッドコース”

　●グロリアスウェザー　（清水出厩舎）
　助手　83.7  68.1  53.0  40.0　11.8  ８分　一杯
　外　スノーバロック（古馬500万）一杯に２馬身先着

　 “美浦・坂路コース”

　●メジロアダーラ　（大久保洋厩舎）
　吉田豊　56.0  36.6  23.9  12.1　馬なり

　●ピンクカメオ　（国枝厩舎）
　蛯名　　51.4  37.5  24.6  12.2　一杯

　“美浦・南ウッドコース”

　◎ハロースピード　（相沢厩舎）
　吉田隼　68.1  53.0  38.7  12.4  ２分　馬なり
　内　ノムクルーズ（２歳未勝利）強目を０．２秒追走併入
　終い重点の調整。
　それでも反応の鋭さは文句なく、理想的な調整課程は文句なしですね。

　“美浦・南芝コース”

　◎イクスキューズ　（藤沢厩舎）
　塚田　63.9  50.6  38.6  13.0  ８分　馬なり
　３頭併せ　内　ピサノグラフ（古馬1600万）
馬なりに０．６秒先行併入

　さて、ここからは新馬、500万に登録の注目の２歳馬を中心に見てみましょう。

　“栗東・坂路コース”

　●ゼットカーク　千両賞（山内厩舎）
　　　53.0  38.0  24.7  12.5

　●テンエイヤシャマル　葉牡丹賞（北出厩舎）
　　　55.0  40.0  26.4  13.8

　●ブラックオリーブ　葉牡丹賞（松田国厩舎）
　　　53.3  38.7  25.4  12.9

　●コンゴウダイオー　ポインセチア賞（山内厩舎）
　　　54.9  39.6  26.0  (計不) 

　●ヤマカツシリウス　ポインセチア賞（池添厩舎）
　　　53.4  38.8  25.6  12.7

　“栗東・Bコース”

　◎テーオーギャング　☆注目新馬（鹿戸幸厩舎）
　福永　81.3  64.6  50.1  37.3  11.9  ９分　馬なり
　内　ヴィクローザ（２歳新馬）一杯に２馬身先着

　●ブループレミアム　ポインセチア賞（坂口則厩舎）
　助手　80.9  65.1  50.9  37.6  12.2  ８分　Ｇ前強目
　外　カノヤバトルスター（障害未勝利）一杯に２馬身半先着

　“栗東・芝コース”

　●ニュービギニング　☆注目新馬（池江郎厩舎）
　助手　79.1  62.8  49.2  37.3  12.0  ４分　一杯
　外　レディカーニバル（２歳新馬）馬なりに２馬身遅れ

　“栗東・Ｄウッドコース”

　●ベンケイ　☆注目新馬（白井厩舎）
　岩田　 83.2  66.8  52.8  39.6  13.5  ９分　一杯
　内　サンワードバリュー（２歳新馬）一杯に４馬身遅れ

　 “美浦・坂路コース”

　●シャイニンワールド　☆注目新馬（藤沢厩舎）
　北村宏　51.8　38.1  25.6  13.2　馬なり

　◎ブライティアエルフ　☆注目新馬（和田厩舎）
　穂苅　　52.9  37.9  25.2  12.5　馬なり

　●ダノンムロー　☆注目新馬（加藤征厩舎）
　助手　　52.4  38.1  25.2  12.5　馬なり

　“美浦・南芝コース”

　●シーレイダース　葉牡丹賞（藤沢厩舎）
　北村宏  67.7  53.5  39.4  13.1  ６分　馬なり
　外　キングアーサー（古馬500万）馬なりを０．６秒追走併入

　“美浦・南ウッドコース”

　●ニシノコンドコソ　葉牡丹賞（萱野厩舎）
　助手　69.1  53.5  38.8  12.5  ３分　一杯
　内　グラマラスドール（２歳未勝利）強目を１．２秒追走併入

　●マイネヴェロナ　葉牡丹賞（堀井厩舎）
　調教師　64.4  50.6  37.6  12.9  ２分　Ｇ前強目
　３頭併せ　外　マイネルメロス（古馬500万）馬なりを１．２秒追走　１馬身先着

　“美浦・南Ｄコース”

　●シアトルタコマ　☆注目新馬（二ノ宮厩舎）
　助手　82.0  66.2  52.8  40.5  14.1　６分　一杯
　外　ナカヤマスナイパー（古馬500万）一杯に４馬身遅れ