「ニュービギニングは大物か、マティリアルか?」
毎度のことながら有馬よりもホープフルだった私。
しかも今年のホープフルは例年以上に質量とも豊富。
さらにさらにディープの弟ニュービギニングが、兄の引退にあわせて出走。
人気になるのは確実で、これまた馬券のカモかとほくそ笑んだのですが、前回自信を持って切って失敗したので、今回はしっかり抑える。
そして本命はクルサードか、サンツェッペリンか。
迷ったら人気薄の法則でサンツェッペリンになるのだが、そこはPOGマニアの悲しさ。
クルサードは全てのPOGで持たれているので、もしクルサードに勝たれて、さらに本命にしていなかったら、POGのポイントを失う+馬券ではずれる、の2重苦になるので、本命はクルサードにしてしまった。
あ〜〜。
ゴール前はえらい絵でしたね。
大外から伸びてくるニュービギニング。
場内からは拍手ですよ。
このレース見て、マティリアルという馬を思い出しましたよ。
新しいファンは知らないかもしれませんが、サクラスターオーやメリーナイスが活躍したクラシック世代の馬です。
馬主はシンボリの和田氏ですが、普通ここの馬は「シンボリ」「スイート」が冠としてつくのですが、この馬は無し。
この馬はそれだけ特別だったわけで、当時のPOGでもかなりの人気になりました。
クラシック直前のスプリングS。
マティリアルは人気になりながら、道中は最後方。
3〜4コーナーで各馬が追い上げていくのに、マティリアルだけは動かず。
短い直線の中山で、これでは間に合わない。
場内が騒然となるなかレースは直線。
ここでマティリアルが動くと、まるで立ち木を交わすかのような勢いで追い上げ、あっという間にゴールイン。
今まで見たことも無いような追い込み劇に場内はまたまた騒然。
16時から始まったU系の競馬中継の冒頭の言葉が
「先ほどの余韻がまだ競馬場に残っています」
だったほど、その衝撃はすさまじかった。
そして何より、鞍上の岡部騎手の
「ミスターシービーしちゃった」
の名言(迷言?)が、この馬の人気をもヒートアップさせた。
このレースを機にマティリアルはクラシックの筆頭どころか、史上最強の先輩シンボリルドルフを超えるのではないかとの期待もあがる。
皐月賞、ダービーと圧倒的な人気に推されたが、どちらも敗戦。
その後も苦戦が続き、気がつけば2年以上も見勝利が続いた。
やっと勝ったのは京王杯AH。
しかもゴール後に故障が判明し、残念ながら安楽死処分となってしまった。
なぜ、スプリングSで衝撃のレースをしたマティリアルが、2年以上の勝てないレベルの馬になってしまったのか?
それは、そもそもスプリングSにある。
あのレースは完全な前崩れのレースだった。
そして岡部騎手は、あの展開を読んでいたからなのだ。
そして、あのレース直後、大物、怪物と呼ばれ始めたマティリアルに対し、疑問を訴えていた男がいた。
それは……山田乗男だ(笑)。
そう、自慢話をするためにマティリアルを引っ張り出したのだ。
ちがう、違う。
ホープフルSも、もしかして、だた追い込み馬に展開が向いただけで、それを武豊が読んでいたのでは?
とも思えるのだ。
じゃあ、ニュービギニングは、マティリアルのような期待はずれなのか?
これまた違う。
なぜなら、マティリアルはインをついてきたが、ニュービギニングは正統な?大外一気。
さらにマティリアルのレースはスプリングSと聞くとトライアルでメンバーが強そうだが、この世代は後にタマモクロス、イナリワンが登場したが、クラシック自体は歴史的低レベル。
逆に今年のホープフルSは、オープンながら、粒ぞろいの好メンバー。
あのときのスプリングSより、メンバーの質は高いと見る。
まあ、そんなこんなで、ニュービギニングはマティリアルとはならないだろう。
それでは、なぜマティリアルをわざわざ引っ張り出したのか?
やはり大昔の自慢話を披露したかったのだ(笑)。
すまん、何十年も競馬をやってるが、自慢するものが少ないもので。
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