庭のさくらんぼ
週末の予想原稿やテレビの資料作りも、ほぼ終え、ひと息入れようか椅子から離れた途端の大地震。
東京に住んで以来、初めて経験する、長い長い大きな地震だった。
階上には次女。二階は、少し物が降ってきたりもしたが、あまりの不気味さに、次女の手を引っ張り屋外へと飛びだし、同じように家から離れた近所の人たちと、お互いに声を掛け合う。
愚妻と長女のことが、頭に浮かんだが、せめて次女だけは守れるかもしれない。いや、守りたい。
被災者の方々の気持ちを思うと、その程度で騒ぐのは、なんだか情けないような気がするが、守るべき者は何としても守らねば。
翌日の土曜日は、愚妻の母と祖母の法事だったが、中央線は何本待ってもすし詰め。体調に自信がなく、キャンセルすることになった。
翌、日曜日からは、1カ月前から北海道の牧場にアポをとり、挨拶回りを予定。
しかし、この地震。牧場もそれどころではないかもしれないと思っていたが、来られるのなら、どうぞといってくれる。
本当に、ありがたい。
前日のことがあるので、日曜日は飛行機の出発時刻の4時間前に家を出たが、電車は通常通り。羽田を出て、夕方千歳入り。
牧場にある人々、競馬関係者も、みんな、いろんな思いを抱えているが、今できることは、馬を作るのみ。
月曜日から、牧場の皆様方のご厚意により、忙しい中、なんとか挨拶回りを終了。
ありがとうございました。
あれから一週間余。病院で体調をチェック。
仕事関係も、アレコレはあったが、明けて月曜日。JRAのホームページで、開催要項の変更も発表された。
庭のさくらんぼの花が咲いた。
小さくても、少しずつでも明日は来る。
全力で、己を鼓舞して、競馬に向かおう。
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