鬼神を見た
フェブラリーSを周回するパドックの馬たちを、小さな階段に上がって眺めていたら、すぐ前に赤ちゃんを抱えた、若い女の人がいる。
誰の関係者だろうかと思っていたら、アジディミツオーが近くにくるたび、写真をパチリ。
次に接近したときは、手をブンブンと振り回す。
ははぁ。パドックで馬を引いている、厩務員サンの奥サンなんでしょうかね。
今日のアジディミツオーは、馬体に緩みのあった前回の川崎記念とは比べると、馬体も精神面も緊張感があり、前走より格段にいい(ビッググラスも、ものすごく馬がリラックスして柔らか味があった)。
「すごく、よくなってますね」 と、ふと声をかけたら、
「ありがとうございます」 とニコリ。
でも、お世辞を言って、新妻の気を引こうとしたワケではありません(笑)。
しかし、状態のよさと結果は別物。
アジュディは最内枠で、しかも芝の部分では他馬よりダッシュが鈍く、内田博が気合いをつけて行くのだが先手を取れない(大敗したが、次走ホームの南関東に戻れば、すぐに勝てそう)。
サンライズバッカスも、一完歩出遅れたが、すぐさま中団にとりついて行ったのは、出遅れを想定してのアンカツの作戦だったのでしょう。
いつもより前々のポジショニング。
シーキングザダイヤの出遅れは頭になかったにしろ、ブルーコンコルドとダイヤを内に見ながら、4コーナー辺りでは当面のライバルを置き去り。
直線2F標識では、早々と先頭に立つ積極策も、すべてアンカツの想定内。
早めに抜け出しすぎて、ワタシもアンカツも一瞬ヒヤリとしましたが(笑)、いやはや練りに練ったアンカツの騎乗ぶりはお見事のひと言。
うーん。
土曜日も東京で乗っていて、何度もアンカツの騎乗を見させてもらったが、引っかかってしまったカタマチボタンは仕方ないとして、どのレースでも道中は手綱がピクリとも動かない。
馬にまったく負担をかけず、最後の最後まで丸まって追い出しを我慢するあの騎乗ぶりは、脂の乗り切った、晩年の完成された岡部のフォームと、まったく同じだよなぁ…。
先週を終えた時点でのアンカツの連帯率は、なんと4割8分9厘。
今のアンカツに鬼神を見た。
なんて、先週は上手く予想を組み立てられたとは思っていたが、日曜日の3レースで1万8千円の馬単が引っかかり、8レースのグルーヴィンハイの9馬身の楽勝を引き当てた(カッチー、そして河内サン。おめでとう)。
フェブラリーSも、本命サイドで的中したが、あれれ。
専門紙ランキングは3位。
みなさん、予想が上手ですね(自分が当たるときは、他の人も当たるということです)。
帰りは、今日で最後のきなせやでドンチャカ。カッパ頭の女将サンを何度もハグ。
いつの日か、また逢おう。
月曜日は、KKベストセラーズで青本の編集会議。
大雑把な企画と台割り、北海道行きの日程を決めるが、牧場サイドと上手く交渉できることを祈る。
さて、今週はアーリントンCに中山記念。
今週も暇なので、予想に熱中できそうだ。
でも、原稿を書かないと、フグ女房の目が険しくなる。
誰か仕事ください(笑)。