2月 26日, 2011
良薬とは?
ごくごく近しい人が、食道癌に苦しんでいる。
外科手術を施されたが、あまり上手くいかず、茫然として病院でたたずんでいる。
「手術後に、まず最初に食べたいと思ったのが、病院のコンビニのおでんとカップヌードルというのが笑えるよね」
なんだか泣ける。
病院にいて、唯一何も考えずにすむのが、相撲と競馬ともいっていた。
八百長問題はあるけれど、病院で佇む人たちのためにも、何とかならんもんか。
生きるということと、死が交錯する心持は、たぶん経験者にしかわからないものだろう。
数年前、若い人たちの間で、「死ね!」という言葉が流行り言葉のようになった。
倒産前のワタシの会社の何人かが、それを口癖にしていたが、この会社は、たぶんダメになる——ふと、予感めいたものを感じた。
娘二人が、この言葉をつかって口論するのを見て、張り飛ばしたこともあったっけ。
「でさぁ。丹下ちゃん。今週、何かおもしろい馬券ない?」
週末ごとにメールが来るが、中山記念のヴィクトワールピサが堅いのは、誰でも知っている。
面白みのない予想しかできないしなぁ。
ハズれて病状が悪化するとか。やけのやんぱちで、ゴーカイに馬券で勝負されても困る。
「土曜日の阪神の、千里山特別のドリームカトラスを、少し買ってみたら?」
そのくらいの冒険しかできない、競馬の世界で生きることに汲々としている、小心なオレ…。
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