『世界のアンカツ どんと行け!』
【丹下厩舎・調教主任】 by・藤原有貴
いよいよ今月末はドバイワールドカップデイ。
日本からも、昨年と比肩する超強力メンバーが勇躍決戦の地へ乗り込んでいるのですが、何とチャーター便の到着が7時間遅れるアクシデント発生!
海外遠征にはトラブルは、つきもの。
この逆境を跳ね返しての活躍に期待したいものです。
さて、今回ドバイデューティーフリーに出走するダイワメジャー。
その背中は勿論、昨秋から手綱を取り、GⅠ連勝に導いた安藤勝己騎手です。
思えば、ライデンリーダーを駆って、桜花賞トライアルを制したのが95年の3月。
さらに03年の3月には、ビリーヴ号で高松宮記念を制し、中央GⅠ初制覇。
そんな安藤勝己騎手にとって特別な3月。
今年は、いよいよ世界の檜舞台への挑戦を迎えました。
中央入り後、目立った海外遠征はなかった安藤勝己騎手。
しかし、中央入りする遥か前に、実は意欲的に海外へと渡っていました。
それは1995年の6月。
遠征先は芝のレースがメインとなるマカオ・タイパ競馬場。
この遠征を思い立った理由を
『ライデンリーダーで思うような結果が出なかった事もあって、なんとか中央のGⅠでもいいレースがしたい。そのためには芝での騎乗技術を磨く必要があると思ったから。』
と述べています。
その遠征の結果は、慣れない芝に加え、乗り鞍も少ない中、僅か8戦目にして初勝利。
更に翌年、同じくタイパ競馬場へ遠征した際には、9戦して(1,4,0,4)。
何と連対率5割を記録と前年を上回る大活躍。
そして、この挑戦を起点にして今年、リーディングトップをひた走るアンカツに至るわけなんであります。
因みに、この4年後の99年には
ロサード号で、中央所属馬によるJRA重賞初制覇。
さらに第3回中京競馬においては、地方所属騎手としては初となる開催リーディングを獲得。
そして、その4年後の03年は
前述した通り、中央GⅠ初勝利。
さらに4年後となる今年。
公営笠松から、中央、そして世界へ。
素晴らしきサクセスストーリーの新たな1ページを開く吉報を、必ずやドバイから届けてくれるはずです。
さあ今週は、中京からGⅠ高松宮記念。
さらに、実質、皐月賞への最終便となる毎日杯が行われます。
それでは、まずは高松宮記念の出走予定馬の動きから見ていくことにしましょう。
“栗東・坂路コース 良”
●エムオーウイナー (服部)
助手 53.2 (計不) 25.4 12.7 一杯
●オレハマッテルゼ (音無)
助手 51.9 38.8 26.3 13.7 叩き一杯
◎シーイズトウショウ (鶴留)
池添 51.5 37.7 24.9 12.8 強目
上がりのかかるコンディションながら、ラストまで力強い動き。
体質の弱さがある本馬だけに、二週続けてハードな稽古を消化できた点は、体調の良さの裏づけと言えます。
●スズカフェニックス (橋田)
助手 (計不) (計不) 25.8 13.1 一杯
●ペールギュント (橋口)
上村 52.6 38.8 25.7 13.4 一杯
アイアンキング(古馬1000万、一杯)を追走 クビ差先着
“栗東・Bコース 良”
●スリーアベニュー (小野)
河北 79.2 64.0 49.8 36.9 11.2 8分 一杯
“栗東・DWコース 良”
●コスモフォーチュン (宮)
助手 67.9 53.5 40.2 12.4 7分 強目
“美浦・坂路コース 良”
●アンバージャック (中野隆)
助手 (計不) 36.1 24.2 12.5 一杯
チョウカイロイヤル(古馬OP、叩き一杯)を0.3秒追走 0.3秒先着
●ディバインシルバー (和田)
穂苅 53.0 37.7 24.5 12.0 G前強目
●リキアイタイカン (阿部)
助手 50.3 37.0 24.9 12.4 G前強目
“美浦・南Wコース 稍”
●プリサイスマシーン (萩原)
松岡 65.0 50.4 36.7 12.8 5分 強目
内 ワキノムテキ(古馬500万、強目)を追走併入
◎マイネルスケルツィ (稲葉)
柴田善 66.6 52.3 38.2 12.4 5分 馬なり
先週目一杯に追って、今週は終い重点。
それでも抑え切れない手応えから、馬なりのままグンと伸びた脚は圧巻。
本数は少なめも、仕上がり早のタイプでもあり、問題はなさそうです。
“美浦・南Dコース 良”
●サチノスイーティー (平井)
助手 56.5 41.4 13.1 6分 馬なり
さて、ここからは毎日杯、そして日経賞の登録馬の動きを見ていきましょう。
“栗東・坂路コース 良”
●ウィルビーキング ※毎日杯(松元省)
赤木 55.8 40.4 26.4 13.1 一杯
フィレンツェ(古馬1600万、馬なり)にアタマ差遅れ
●クレスコワールド ※毎日杯(石坂)
池添 54.5 39.4 25.9 12.9 馬なり
サンキンバスター(古馬1600万、強目)と併入
●ヒラボクロイヤル ※毎日杯(大久保龍)
武幸 52.1 39.0 26.4 13.4 強目に
●ブラックオリーブ ※毎日杯(松田国)
安藤勝 53.7 39.3 26.1 13.3 稍一杯
グランロワイヤル(古馬1000万、馬なり)を追走 アタマ差先着
“栗東・芝コース 良”
●コートユーフォリア ※毎日杯(岡田)
助手 76.9 61.6 48.0 35.2 11.5 4分馬なり
内 ウォーターポピンズ(3歳500万、馬なり)に先行 0.1秒先着
●ナムラマース ※毎日(福島信)
藤岡佑 78.0 63.0 48.9 35.5 11.3 3分 一杯
“栗東・Bコース 良”
●ダイナミックグロウ ※毎日杯(目野)
小林徹 83.1 67.7 52.5 37.3 11.9 7分 馬なり
外 アルヴィス(3歳OP、馬なり)と併入
“栗東・CWコース 良”
●タスカータソルテ ※毎日杯(藤原英)
松田 81.4 65.5 51.4 38.3 13.3 8分 一杯
内 ロードクルーザー(3歳500万、馬なり)を追走 0.3秒遅れ
●トーホウレーサー ※毎日杯(川村)
助手 82.7 66.7 51.5 38.4 12.6 8分 馬なり
外 タマモコマンダー(3歳未勝利、馬なり)を追走 0.1秒遅れ
◎トウカイワイルド ※日経賞(川村)
助手 84.4 67.1 51.4 37.8 11.8 9分 一杯
●ブラックタイド ※日経賞(池江郎)
助手 81.1 65.3 51.0 37.5 12.5 7分 一杯
外 ケイアイケイマン(3歳未勝利、叩き一杯)に先行併入
●ビービートルネード ※日経賞(領家)
服部 80.7 65.7 51.7 38.3 12.4 8分 稍一杯
“栗東・DWコース 良”
●ニュービギニング ※毎日杯(池江郎)
助手 85.5 68.0 52.9 39.6 12.6 9分 一杯
内 ウインステルス(3歳未勝利、馬なり)を追走 0.2秒先着
●アドマイヤモナーク ※日経賞(松田博)
助手 86.2 70.9 56.1 41.2 12.8 7分 末一杯
●エリモエクスパイア ※日経賞(大久保龍)
助手 84.6 67.8 53.2 39.9 12.6 9分 一杯
●フサイチパンドラ ※日経賞(白井)
助手 80.6 65.4 51.7 38.6 12.4 9分 一杯
内 ビッグポパイ(古馬500万、一杯)を追走 0.4秒遅れ
“美浦・坂路コース 良”
●ネヴァブション ※日経賞(伊藤正)
北村宏 51.4 38.3 25.8 (計不) 強目
ネヴァートルネード(古馬500万、一杯)を追走 0.9秒先着
“美浦・南Wコース 良”
●フォーミュラーワン ※毎日杯(相沢)
助手 68.0 52.1 37.2 12.3 1分 馬なり
外 ダンスインザモア(古馬OP、馬なり)に先行併入
●マイネルヘンリー ※毎日杯(菅原)
助手 65.9 51.0 37.6 13.6 3分 一杯
内 メジロヘレネ(古馬500万、一杯)を追走 0.4秒先着
◎アドマイヤタイトル ※日経賞(河野)
田中勝 64.3 50.8 37.9 12.5 6分 馬なり
テンから飛ばし、外を回るも、終いまでシッカリとした脚取り。
中1週の疲れもなく、デキの良さを感じさせる動きでした。
●インテレット ※日経賞(萩原)
後藤 67.5 52.9 38.6 12.7 7分 馬なり
●トウショウナイト ※日経賞(保田)
武士沢 81.0 65.8 51.8 38.5 12.7 5分 馬なり
内 ローザヴィー(3歳未勝利、一杯)を追走 0.8秒先着
“美浦・南Dコース 良”
●マツリダゴッホ ※日経賞(国枝)
助手 64.9 50.8 37.1 12.7 5分 強目
内 マイネルキッツ(古馬1000万、馬なり)を追走併入
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