酔客万来〜天皇賞・秋
「歴史に残る」という表現は、案外ちょくちょく、人の口や紙面上を飾ったりするものだが、この秋の天皇賞は、やっぱりそういう表現がふさわしいんでしょう。
たまたま愚妻たちも、ウマザイル君を見にノコノコ競馬場に突撃したため、この天皇賞の12万人のうちの一人の酔客となった。
蒼井優サンを見にきたというヤングも、たぶんラッキーだったろう。
しかし、カミさんがくるくらいだから、12万人といわず、いっそミスターシービーの頃のように、17万くらいが、この天皇賞を目に焼きつけてくれればよかったのに(12万人でも、地鳴りのような歓声ではなく、まだカン高さが残る。
今の東京競馬場は余力残しの空間あり)。
実に単純なことだが、大勢とは読んで字のごとくの大きな勢い。
ターフビジョンにウオッカがパーンされるたび、どよめきが起こり、よく聞き取れなかったが、ウオッカ・コールも起きたの?
この切ない世相の中で、みんなよく頑張って馬券も買った。
前年比何パーセント云々ではなく、競馬ファンには頭が下がる。
競馬場に多くの人が集まれば、何かが転がり、始まりを産むきっかけになるんだろうなぁ。
なんて、大外枠を引いてしまった、ドリームジャーニーのシンガリ追走は想定内。
ただ、前半1000mが58秒7だというのに、直線になっても、ちっとも縦隊が詰まってこない。
直線2F標識あたりでヨロリとしたのを目にし、天を仰ぐしかなかったが、なんだなんだ。ダイワスカーレットのあの強さは。
残り100mで、再び内から伸びてきたのを見て、同じ帽色の別の馬が飛び出してきたのではないかと思ったほど。
さすがに、1分57秒2のレコードで走っては、次走が心配になってくるが、それはともかく、予想は○—▲のタテ目。
専門紙にいた頃は、それは上から3番目の、「当たり」として普通に認められていた。
今もホースニュースにいたなら、ちょっと恥ずかしいけれど、的中や誤魔化しの意識がどこかあったりしたが、最近はタテ目はハズれの思いが強くて、サッパリですワ(笑)。
ま、先週、あまり当たりが少ないこともあって、今週は土日合わせ、17鞍の特別レースを慎重に予想したのだが、タテ目の○—▲も的中なら、天皇賞も含め、なんだかんだで11レースは当たっていたことになるんですけどね。
日曜夜は、ラフィアングループのパーティーのお誘いを受けていたのですが、まだ体力不足で、2、3時間も立ちっぱなしの自信がない。
「丹下のヤツ。社台のパーティーは行ったクセに、うちには来ないのかよ」
と、まさか言われることもないだろうが(相変わらず気の小さいオレ)、残念でした。
結局、愚妻の監視付きで、双葉社の編集者や、“酔客万来”(面白いよ)の著者・大竹サンと、同出版社のシャチョーさんと、「ほんの少し」だけ、打ち合わせを兼ね府中で数時間ほど一杯。
府中にササるのは、ホントに久しぶり。
天皇賞の余韻も覚めやらず。あちこちで、地元近辺の知り合いや競馬ファンの笑顔も見かけた。
今夜だけは、酔客ばんざ〜い。
ちっ。もっと飲みたかったぜ(笑)。
【業務連絡】
言い忘れましたが、池江パパの牡牝二頭のエース(たぶん)、ダノンファントムとゴッドフェニックスが坂路で初時計の併せ馬。
ゴッドちょい遅れも、まあ、牝ということで。ファントムもムードがあるよ。空港牧場のIサン。よかったね。
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