グリーンウオッチング Vol・27
裏切り者?
「うさぎかカメか」と題し、かなり半信半疑な課題を前回のコラムで提出したブリュンヒルトが、昇級の1000万——しかも、主にダートを主戦場としていた同馬が、条件が一変・芝1800mのおおぞら特別で、2着に連対した。
当日は雨。
ざっとメンバーを見渡すと、ユキノマーメイドの重実績が目を引く。
人気を分け合ったハギノルチェーレとミルクトーレルは、今春一旦クラシックには乗ったものの、マイルもしくは1400mベースの差し馬の感じがしてならない。
ユキノとハギノが2・3着の接戦を演じた前走は、走破タイムが二クラス上の、同週に行われた札幌記念の1800mの通過タイムと同じ1分48秒4.
1000万条件とすれば、破格のペースだったし、そのHペースでも追い込め切れないハギノルチェーレは、きっと何かが足りない(距離のカベか)。
逆に、GⅢに匹敵する乱ペースを、二番手で追走してハギノに先着を許さず、2着に踏ん張ったユキノマーメイドのほうが、断然レベルが高い。
そう。前回このコラムで述べた、「うさぎかカメか」の題材をふと思い出し、気合を入れてユキノに本命を打ったワケですが、推定2秒近く時計のかかる重い馬場で、1分50秒9という時計は、数字以上に内容が濃い。
なんて、本命馬のアレコレは、時には理屈も当たる(笑)ということで、単なる自己満足。
それよりももっと収穫があったのは、時計を超える内容のあるそのレースで、2着したブリュンヒルトなのかもしれない。
新聞予想は、雨予報を聞き、ダートにしか良績はないけれども、道悪になればもしかしたら出番があるかもしれないということで、様子見のスケベな☆印(笑)。
確たる自信があって印を打ったワケではないし、ひょっとしての意味をこめての「☆」印だったんですが、
「バネのある馬なので、パンパンの芝ならと楽しみにしていたんですが」と、勝浦ジョッキー。
ひょっとしたら、良馬場なら、もっと上?
母フィールディを筆頭に、ラスリングカプスやフィールドオアシスという血統の流れや特性を、けっこう知っているつもりでいたんだが、ユキノマーメイドという、ちょっとした強い牝馬と好勝負したり、いい意味で何度もワタシの予測を裏切るブリュンヒルト。
もっともっと奥がある馬なのかもなぁ…。