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グリーンウオッチング Vol・26

 うさぎかカメか

 会社に入って数年経った、20代末期のある日。

 御大井崎シューゴローとアベコーが、

 「Hペースに耐えて勝った逃げ・先行馬と、上がり3Fの数字に見るべきものがある追い込み馬と、さてどっちが強いのか」

という議論に熱中しているのを耳にしたことがあった。

 二十年も前のことですから、まだラップが予想理論として特に注目されていないノンキな時代だったし、ワタシも単なるボンクラヤング(笑)。

 センセーもアベコーも、予想家らしく、時には理論をぶつけあったりするんだと、妙に感心した覚えがあるが、結論から言えば、「予想」や「馬券」を中心にして優劣を語るなら、Hペースを自ら作っての勝利——もしくは2〜3着に粘った馬のほうが、次走で連絡みの可能性や確率が高い。

 しかし、上がり3Fのラップの中に、見るべき数字があれば、それも純然たる能力。

 ペース慣れするまでに少しキャリアを要するため、勝ち負けまでに時間や数戦が必要になってくるが、いずれはけっこうな穴馬として、馬券的妙味もある。

 本命党は、すぐに結果が出やすい前者をチョイスする傾向にあるし、穴党は直線一気を夢想するのだろうが、先週日曜日に行われた函館の500万・1700ダートニ鞍は、冒頭で記した典型的なサンプルなのかもしれない。

 ①アクセルカフェ  1分46秒3

  (前半1000M) (ラスト3F)

  1・01・4—12秒7—12秒3—13秒4

  レースの上がり38秒4

  勝ち馬の上がり38秒3

 ②ブリュンヒルト  1分46秒6

  (前半1000m) (ラスト3F)

  1・03・2—12秒6−12秒0−12秒2

  レースの上がり36秒6

  勝ち馬の上がり36秒7

 ①のアクセルカフェが勝ったレースは、1000m通過が1分1秒4のHペース。従って、当然上がり3Fは、ゴール前の1Fは13秒4と時計がかかっている。

 対する②のブリュンヒルトは、前半の1000mが2秒近く遅い楽な流れだったため、終いの3Fは12秒台を3連続。36秒台と、相当に速い。

 同じ500万条件でも、牡馬混合戦か牝馬限定戦か。Hペースかスローかによって、当然走破タイムに優劣はある。

 しかし、36秒台の(特にラスト1F・12秒2の)上がりを見ると、ブリュンヒルトが劣っているとも思えないのだが。

 さて、みなさんは、どちらを支持する?(当然ブリュンヒルトでしょうが)

 

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