グリーン・ウオッチング Vol・12
調教は実戦の雛形
●調教駈けする馬というのは、単なる馬券的な妙味だけではなく、予想を組み立てる上でも、ハッキリと結果が出るまで、△の末尾でもいいから、何度も何度もしつこく追いかけるクセがある。
あきらめが悪いというか、粘着質というか(笑)。
ただ、レースが終わって無印の新聞予想を眺め、「追い切りで走っていたのになぁ」という後悔だけはしたくない。
そう、先週の阪神の寒桜賞で、2着に粘ったユーチャリスだが、デビュー前の坂路調教でも好タイムをマークしていたし、前走の直前の追い切りは、上がり重点にしろ、
●栗東CW・66秒7−37秒5−11秒9。
ラスト1Fを、11秒台で走り切る馬は、そうそういないし、今開催の京都の芝は、開催日時を積み重ねるにつれ、この馬向きのパワーを要する馬場に移行しつつある。
勝ったダノンムローは、暮れの中山のOP特別を1分8秒2の③着。
勝者はファルコンSかニュージーランドTでも人気を集める短距離のエース。
500万卒業も間近といっていいのかもしれない(ベストは平坦のローカル)。
先週の土曜日の500万は、6着に終わったソアリングピアス。
直前輸送競は、やはりイレ込みが心配。
左回りに良績のある馬だけに、前日入厩の次回の中京開催が狙い目かもしれない。
●さて、今週の日曜日の1レースには、4ヶ月ぶりにリサイトアチャームが出走する。
昨年夏の新潟二戦の調教で、坂路36秒台。
上がり1F・11秒9をマークしたこともある調教巧者。
腹袋の発達した、牝馬にしては460㌔台のパワー型。
ユーチャリスとは逆の意味で、ダートで新味が期待できるかもしれない。
不器用な馬だけに、Hペースになりがちな東京千四ダートは、スンナリ流れに乗りやすいし、多少出遅れても直線の長い府中なら展開もハマる。
アグネスタキオン産駒で調教駈けするタイプは、意外にダートに比重が高いケースが、ここに来て目につくようになっている。