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グリーン・ウオッチング Vol・33

 ピークはどこに?

 「僕の友達が、グリーン愛馬会のマッカランという馬を一口持っているんですよ。丹下サン。その馬のこと知ってます?」

 二週前、中山競馬場で近しい人が聞いてきたが、そう、母はオークミード。全兄は有馬記念当日のグッドラックHを勝って、年明けの迎春Sも、昇級緒戦ながら2着に粘ったエフティイカロスだよね?

 全兄は、道悪が空っ下手だったり、どこか臆病でひ弱だったりしたため、ずいぶんと回り道をしたが、昨年3月の3歳500万の平場戦で(中山・芝2000m)、後に青葉賞となるゴールデンダリアを、上がり34秒7という瞬発力で一気差しを決めたのが、ずいぶん印象に残っていた馬だ。

 兄イカロスは黒鹿毛。鹿毛の弟とは毛色こそ違うが、父は栗毛で、一族にはペインティドブラックやエアジハード。ワタシの好きだった、プレシャスカフェの名前も連なる、シャダイアイバーを起点とした血統馬。

 母系にはトニービン×ノーザンテーストと、社台グループの「確からしい」種牡馬が連なっている。

 さて、1月30日(水)の追い切りは、古馬準OPのレゴラスと古馬500万のミルクトーレルとの三頭併せ。さすがに有馬記念7着馬レゴラス(有馬の着順をどう評価するかは微妙だが)には軽く遊ばれてしまったし、中距離系の種牡馬を配合すると、ペインティドブラックもそうだったように、中距離系の種牡馬を掛け合わせると、やや腰が甘かったり、この一族は若い時分は調教で動かないことも多い。

 しかし、デビュー前の3歳馬が、古馬相手の坂路52秒7−37秒7−12秒3。時計以上に中身はタフだし、一応の評価は与えられると思う。

 今週、東京初日の5R(芝1800m)に、ルメールを配し新馬登録を済ませているが、しかし、昨年末以降、関東は特に除外の嵐。同新馬戦には、フルゲート16頭に、確実に優先権を保有する馬が12頭。残り4頭の枠に、次に権利を持った馬が16頭もいる。

 マッカランは、そのまた更に下の登録だから、出走はほぼ絶望(単純に、同じような芝の中距離戦を使うには、あと二回登録が必要となる)。

 攻め馬の感じからすれば、二週間後に丁度よくなるし、加藤征師もある程度逆算して馬を造っているフシもあるが、しかし新馬に限らず、毎週大量の除外には困ったもんだ。

 馬は繊細な生き物だし、すべての馬が健康体ということは、まずあり得ない。どこかしら疾患を抱えいるし、だましだまし馬を仕上げ、ある目標を設定した場合でも、ピークは一週間がギリギリ。

 除外後にたとえ調教で好タイムを出しても、見かけだけのケースも多く、調教師も「ピークは過ぎた」なんて堂々とは言えない(使う予定ではないのに、連闘で登録したら、勝手に馬が上向いていたなんて恐ろしいパターンもあるが)。

 除外に関しては、そこら辺りが実にデリケートで、除外が積み重なると、先週の中山のように、馬券は大荒れ。あるショッパイ予想家なんかは、ウラパーの恐怖に(パーフェクトの逆)、肝を冷やしてオロオロすることになる。

 JRAの今年のCM展開は、”CLUB・KEIBA”だが、自称マドンナを引き連れ、佐藤浩市サン気取りの、競馬歴ウン十年の世の中のオジサンも、

 「あれがいい」と勇んで教えた馬たちが、何度も後方ままで沈没。

「おかしいな。どうしてだろう」と首をひねっている様を、白い目で見られ立場がない(笑)。

 年明けは中山も京都も入場人員が7%近く増えたというのに、馬券が当たらないと当然客は引くし、けっこう深刻な事態に思えるのだが…。

 なんて、東京の春望Sに登録のあるグリーンアラモードは、”勝ち組”の恩恵を受け、どうぞ走って下さいの、優先権が2つ。東京の1400mというのが微妙だが、クラシックでも主役級だろう、3歳OPのスマートファルコンを1秒7後から追走して、

 南W・64秒2−50秒3−37秒3−12秒5(④分どころ一杯)という、破格の時計で同時併入。目標とするレースに、状態だけはカンペキにきた。

 

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