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東京大賞典

 29日は、大井の東京大賞典があります。

 ヤクルトのマスコット・つばくろうクンのおまけで、1時半からトークショーがあります。

「たんげのかんがえ」を、述べるつもりでいますが、内容は以下の通り。
 

【東京大賞典】

 東京大賞典の基軸となるJCダートは、伏兵ニホンピロアワーズの快勝。後続を0秒6とチギる1分48秒8。時計的・レベル的にも文句なしの決着だった。
 しかし、2着に敗れたワンダーアキュートにとっては、よもや、あの馬にとの思いも、大きかったに違いない。
 なんて、先手を奪ったエスポワールシチーの逃げは、前半1000mが59秒8。GⅠレースという「格」――エスポワールのキャリアからすれば、ラップ的には対処できない流れではない。
 なのに鞍上の武豊の手綱さばきは、妙に余裕がなく(手前が代わらず)、見ようによっては空回りにさえ映る。
 ふとトランセンドに視線をやれば、マイペースの逃げどころか。2番手に上がることさえやっと。手綱をしごき続け、ペースを計るどころではない。
 好位に控えるホッコータルマエ、ニホンピロアワーズは、意外や離れたこの位置でも、楽に追走できているとの感触もあったろうし(前述した通り、GⅠとすればスローよりの平均ペース)、中団前目の馬群のワンダーアキュートも、当面のライバルである、後続のローマンレジェンドとの位置関係を考えれば、こうなれば目標は先行勢。
 しかも前を行くニホンピロアワーズという馬は、馬なりで手ごたえがあるように見えても、何故か最後は詰めが甘くなる。そんなシーンを何度も見てきただけに、これはもう「もらった」。あとは追い出しのタイミングを計るだけ。
 しかし、追っても追っても、ニホンピロアワーズの背中が詰まらない。ワンダーアキュートの和田クンにすれば、まさか。こんなに強い馬だったのかというのが、正直なところだろう。
 ただ、自力で2着はしっかりと確保。二走前のJBCクラシックは、トランセンド、シビルウォー、ソリタリーキングが出たり入ったりの乱ペースに恵まれたことも確かとはいえ、展開の利云々を加味しても、凄まじいまでの5馬身独走。
 ちなみに、JBCクラシックの2分12秒5は、過去川崎でおこなわれた4度のJBCで最速(あのヴァーミリアンより速い)。時計の裏付けも十分だ。
 ひも解けば、先行有利の昨年のJCダートを猛然と2着に追い上げ、あのスマートファルコンを東京大賞典でハナ差に追い詰めた実力馬。馬体重の増減は激しく、時にポカもある馬だが、今季はまだ三戦目。昨年の同時期も、みやこS4着→JCダート2着→東京大賞典がハナ差の2着。冬場は、イレ込みによる消耗も少ないぶん、安定感がある。前走後、追い切りは3本。調教過程も順調だ。

 ローマンレジェンドは、デムーロが押し上げ押し上げ。どうもリズムに乗りきれない。
 ダート連勝記録がついに途絶えてしまったが、道中半ばは12秒台で推移。どこか1Fだけでも13秒台にピッチが緩めば、脚がたまるか、ポジションを上げるか。乗りなれた岩田だったら、動かし方、仕掛けのタイミングも違ったかもしれない。
 今春の灘Sは1分48秒5のタイレコード。新設の中京とはいえ、ジュライSもレコード(後続に1秒の大差)。エルムSは、マイラー色の濃いエスポワールシチーに分のある小回り札幌の1700ダート。良馬場で1分42秒2という時計は、実質のコースレコードといっていい。記録面においても、GⅠの頂点をうかがえる準備はできている。

 単穴はハタノヴァンクール。古馬混合の秋二戦は、行き脚がつき、さあこれからというところでバッタリ。JDDのしぶい末脚を思えば、いかにもモノ足りない内容だが、変に大仕掛けなレースをしない、当該大井の2000mを知り尽くした内田博に手替わり。走法や時計対応を見ると、砂のキメの細かい、パワーを要する大井のダートも向いているように思う。

 エスポワールシチーは、手前が代わらず云々はあるにしても、10着大敗はいただけない。トランセンドも、3秒差の16着。しかも、ここが引退レースとなるフリオーソが、見せ場だけでも作らねばと、ハナを主張する雁行状態になれば、逃げ先行勢は総崩れの可能性が高い(強いて先行勢の前残りがあるとすれば、やはりエスポワールだろうが)。

 連穴はナムラタイタン。2000mは基本的に長いが、変に色気を持たず、末脚勝負の連下争いに徹しきれるぶん、3連単もしくは3連複のヒモに妙味。

 ◎ワンダーアキュート
 ○ローマンレジェンド
 ▲ハタノヴァンクール
 ☆ナムラタイタン
 △エスポワールシチー

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