「きみを見ていた午後」
8月1日、横浜の根岸の「馬事公苑」に行ってきた。
競馬の仕事を始めてン年になるのに、恥ずかしながら、初めての見学です。
ここは、江戸時代に居留外国人、とくにイギリス人の主導によって、競馬が行われていた。
そのコースを生かすように、緑の公園になっている。
西郷隆盛の弟、西郷従道が騎手であり、その勝負服とかもおもしろかったけど、圧巻は、根岸競馬場の観覧席の一部がそのまま残っていること。
大正の関東大震災で壊れてしまった後、当時、東京の丸ビル設計のために横浜に事務所を構えていたアメリカ人設計士「J・H・モーガン氏」によって建てられた。
昭和4年の建築物が古色蒼然と残っているのである。
今は、蔦に絡まれっぱなしで、もう少し、丁寧に手入れをしてほしいとも思うのだが。
コースはバス通りになっていたり、その周りにはコースに沿うように民家が建っている。
いわゆる内馬場は、芝生の公園で、子供たちが遊んでいた。
ここは昭和40年代まで、米軍のゴルフ施設として使われていたそうだ。
そういえば、観覧席とスタンド前コースとの間には、米国海軍の施設が食い込むように建っていて、そこだけは治外法権。
なんともアンバランスな印象であると同時に、おお、これこそ横浜の山手の正しい姿なのだ、とも思ってしまった。
「馬事公苑」を出ると、目と鼻の先に、ユーミンが行ったという「ドルフィン」というお店があって、ペスカトーレ(1470円)を食した。
『中央フリーウェイ』では、歌詞に東京競馬場が出てくるし、ここ「ドルフィン」も競馬場の脇。
ユーミンのオヤジがきっと競馬好きで、小さい頃に連れていかれたんではないかな。
でも、タクシーの運転手さんに聞くと、今の店は代替わりして、ユーミンの頃の店ではないそうだ。
根岸駅か山手駅から、バスで10分ほど。
競馬の歴史好きファンや、芝生でごろりん派のファンは、ぜひ行ってみてはいかがでしょうか。
カーカーカー。
お前らはドルフィンに行くなよ。
イメージが壊れちゃうからな。
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