「おムード歌謡ナイト、の巻」
「サザンといえば、サザンクロス」──こう信じて疑わない人間が20人ほど集まって、3月6日・四谷のカラオケスナック「秋田ぶるうす」で『おムード歌謡ナイト』が催された。
アタシなど、まったくムード歌謡に縁がないのだが、主催者であるマンガ家の東陽片岡さんの飲み仲間というだけで参加させられたのだ。
(写真は、チップを胸に熱唱する東陽片岡さん)
しかし、濃い。こんな濃いメンバーの飲み会は生まれて初めてと言っていいだろう。
煌びやかな衣装、完璧に決めた髪型、辺りに蔓延する香水の匂い、タバコの煙……。
昭和中期の赤坂を舞台にした小説の中でしか味わえないような空間にワープしたような感覚。
そして、上手い。出てくる人、出てくる人、低音を利かせ、ビブラートを利かせ、ファルセットボイスあり、男女問わず色気たっぷりの歌いっぷり。みな、自分自身の歌声に心底、酔っている。しかもゲストは、本物のサザンクロスさん。
では、ここで、サザンクロスの名曲(らしい)・「好きですサッポロ」をお聞きください。しっとりと、どうぞ。
(写真は、右がリーダー・生田目さん、左がボーカル・田村さん)
http://www.youtube.com/watch?v=a-aAVtA1qCA
東陽さんに促され、いったんは断ったものの抗いきれず、でも、おムード歌謡とはいったいなんぞや。
レパートリーの中から、アタシなりに「いちばん近いんじゃないかな」と思って、やしきたかじんの「なめとんか」を歌唱した。
丹下チームでは一、二位を争うアタシの美声も、このメンバーの中では貧弱極まりない。
しかも、冷や汗もので歌い終わって、水割りでノドを潤すも束の間。隣の、30代そこそこと思われる女性が、「正調おムード歌謡とは言えませんね」とダメ出し。マイノリティにはマイノリティなりの意地があるのだ。
終了後、反省会。アタシが東陽さんに、ムード歌謡の定義を質せば、答えて曰く「サザンクロスをはじめ、アローナイツ、ロス・プリモス、東京ロマンチカ、ハッピー&ブルーを聞き続ければ、奇しくも身体にしみ込んでくるよ」。
また、熟年バンド「ペーソス」としてライブ活動を展開している島本慶さんも参加していた。ライターとしても有名、日曜日の「日刊スポーツ」に風俗ルポを連載しているから、競馬ファンもご存じだろう。うれしいことに、ご自身の歌をカラオケで歌ってもくれたのである。
(写真は、カラオケで熱唱する島本慶さん)
後日、丹下にそのことを話したら、「島本さん、知ってる、知ってる。あの、♪前立腺が腫れてる……の歌だろ」と小躍りを始めた。
では、血糖値の高い皆さん、ここで、「ペーソス」の名曲(らしい)・「霧雨の北沢緑道」をお聞きください。
http://www.youtube.com/watch?v=CUaNidPEuSE&feature=related
というわけで、熱い熱い四谷の夜は更けていくのでした。おしみゃい。
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