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「260万円の損害賠償の巻」

 WINS渋谷に敷かれた御影石の床で転倒し、ひざや腰を打撲した男性が、JRAに830万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁は過失を認め、約260万円の支払いを命じた。

 だいぶ割り引きはされたが、勝訴は勝訴。

 「藤下健裁判官は『転倒した場所は御影石が光を反射するほど磨かれ、傾斜している上、当時雨でぬれていた。歩行者が転倒する可能性は無視し難いものがあり、設置と管理には欠陥があった』と判断した」(9月28日『スポニチ』)

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  <各種御影石>

 

 男性は整形外科に87日間の通院を余儀なくされ、仕事の休養損害約150万円、慰謝料約100万円を認めたわけである。

 男性にはお気の毒だったとお慰めする他ない。 

 しかし、とも思う。

 いきさつを知らないので軽率なことは書けないが、「そこまで面倒をみなければいけないのか」というのが率直な感想だ。

 

 他にも同じような苦情が寄せられていて放置していたのならともかく、滑りやすく傾斜しているといえば、スキー場のアイスバーンを革靴で歩いているような感覚か。

 だとすれば、足元を注意しながら歩くのが普通ではないか。

 それほどに磨かれていたのは、そのときが初めてではなかろうし、雨が降ったのも初めてではなかろう。

 これまでは、そんな事故は起こらなかったのである。

 たしかに、そんな所に高い金をかけて御影石なんて使うな、とか、「滑りやすいので」と注意を喚起するくらいのことをしなかった責任はある。

 だが、考えてもほしい、相手は子供ではない、大の大人なのだ。

 どうも最近、この手の訴訟が多いような気がする。

 とにかく弱い立場の者は、何でも訴えれば社会的同情を受け、裁判は世論をも参考にする傾向があるから、こういう判決になりやすいのだが、個人的な不注意を責任転嫁するのは、どうなのか。 

 ここは、アメリカじゃないんだから。

 双方が示談に応じて、むしろ、あたたかみのある決着にはならなかったのだろうか。

 先日、競馬仲間の酒席で話題になったときは、だったら皆で転ぼう、馬券の負け分を損害賠償で補填しようではないか、なんて冗談も飛び出したほど。

 品のない会話だ。

 

 カーカーカー。

 その後、御影石には滑り止めシールが貼られているそうだが、今度はそれにつんのめって転んだら、どうするのでしょうか。

 

  

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